辛子色の男

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41歳のイケメン救命士にほぼ振られ。
41歳のマッチョとはセフレ(しかもエステくん以上のドS)になり。

そもそももうすぐ48になる私が41のイケメン救命士とは釣り合わない。市場価値が異なる層なんだから仕方ない。だいたい普通の41歳は47歳を検索範囲に入れない。私が表示されることがそもそも奇跡。救命士も最初のデートでキスしてきたから、もう一回会えたとしてもセフレ一直線だっただろうな。まああれならセフレでも・・・と思うけど、間違いなくドSだ。

ドSの癖のある男は、それはそれで多分、彼らの理想と市場価値は合わない。
こっちは年齢で妥協し、あっちは変態っぷりで妥協する。だからたまたま繋がるだけ。
変態を許容する年下女子がいないか、本気で狙う子には変態を出さないか。性欲処理はばばあで良いと。

あー、自分を大事にしてくれる人を見つけるのがこんなに大変だとは思ってもみなかった。
と、思わず口に出たよね。音で出たよね。でっかい溜息と一緒にさ。

市場価値を痛感した私は、ふつーの人にしたらいいよと言う。自分に言う。
一度は下を狙ってみたものの、それも市場価値が合わないと気付いたような同世代の男にしよう。仕事は派手じゃなくてもいいし、見た目も、何回か会えば心理学的に好きになるレベルでいいよ。

そんなときに「いいね」をくれたのが、、、名前も忘れちゃったよ・・・・メイン写真が、辛子色のニット帽をかぶってて。アウターがベージュのパタゴニアでなんかめちゃくちゃ服が可愛かった。サブ写真はサーモンピンクのような巻物を首にしていて、それもまた可愛かった。上手に差し色を使う男。特に顔が良いとか、スーツ着たらビシッと着るだろうなとか、そういう感じでもなく。

とりあえず、辛子色の男とマッチングして、やりとりが始まって。

仕事を聞いたら工場でネジ作ってた。派手か地味かで言うと地味な仕事。良いとか悪いとかじゃなくて、ただ私が今まで惹かれてきたタイプではなく。でも「納期を守って信頼を得てきたことが誇り」っていうんだから、私にはない部分で尊敬。素晴らしいと思う。

そして、3日間、1㎜たりともときめかず、一瞬たりとも「メッセージが来ない」なんて寂しい気持ちにもならず、でもなんとなく普通に楽しく話をし。

あるとき犬の話になり。「そういえば犬を飼ってるんですよね?ご家族(=実家とか)と一緒に住んでらっしゃるんですか?私も飼いたいけど一人暮らしだとハードル高くて」と送ったら「ごめんなさい、本当にごめんなさい」と急に。

自分は既婚者であること。
相手と冷めきっていて誰かと繋がりたくてアプリを登録してしまったこと。
自分は最低な人間だということ。

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーてなったよね。

つか、そんな謝らなくても、私そもそも1㎜も心動いてないから大丈夫だよ!って言いたかったよね。
不愉快な気持ちにさせてすみません、て、めちゃ謝られたけど、何にも不愉快じゃないって言いたくなったよね。むしろ、共感するよ、それわかるぜおれって、言いたかったよね。まあ落ち着け辛子男よ。

わりと優しめに返信してやったのに、そのあとブロックしやがった!
こら待て!通報しねぇっつの!!!

私、ひき、つよ!!!!!ってなったよね。
ということで、消えた辛子色の男。
ただただ衝撃。

若さとイケメンを同時に狙ってはセフレ落ちし(都落ちみたいだな)、同世代の地味な人を狙っては既婚者と告白され。なんなん?なんなん?

コメント

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